ドキドキするとき、ドキドキするもの、みつけたとき。
私にとってそれは、新しい話を思いついたときです。
それはまだ、この世に存在しない物語です。それを自分が創れる、創ろうと思うとき、本当にドキドキします。自分の作品として発表されて、本になって本屋に並ぶことを考えると、前向きな気持ちしか浮かんできません。
かつて読者であった私は、面白い本を見つけられないかと、ドキドキ・ワクワクしていました。本屋でそんな本を見つけて、買って帰り、読む楽しさ。読んだ後の楽しさがありました。宝探しのような楽しさです。
作家になった今は、それを産み出す楽しさがあります。宝を、最初から最後まで、自分で創ってしまえる楽しさです。
このドキドキ、ワクワク感は、作家を動かす原動力です。
これがある限り、私は作家を続けることでしょう。
*著者プロフィール*
第6回電撃小説大賞にて『キノの旅―the Beautiful World―』が最終選考候補作品に。2000年7月同作品にて文庫デビュー。
*時雨沢恵一の作品*
「キノの旅」コンビが、文庫サイズの絵本で贈る“心動く掌編”。
・お茶が運ばれてくるまでに
~A Book At Cafe~
・夜が運ばれてくるまでに
~A Book in A Bed~
・答えが運ばれてくるまでに
~A Book without Answers~